梅雨が終わり、初夏になるとやってくるのがお中元の季節。
このお中元、相手の気遣いをありがたく感じる反面、お礼状やお返しの品の用意を煩わしく感じてしまうのも事実。
特にコーヒーやお酒など、体質によって受け付けないものを毎年受け取っている場合、
「結構な品を頂戴しまして・・・」などと挨拶文まで添え、お返しの品を用意するのは、心情的にも金銭的にも大きな負担です。
そこで、相手の気分を害さずに翌年以降のお中元をお断りする挨拶を考えました。
プライベートだけでなく、お仕事や学校の先生、お稽古事などにも使えるオールマイティーな断り文句を紹介します。
お中元の断り方~文例~
○○様には、つつがなくご健勝にお過ごしのこととお喜び申し上げます。また平素よりお世話になり、厚く御礼申し上げます。
さて、このたびはご丁寧にもお中元の品を賜り、ありがとうございました。
毎日欠かせないものだけに、大変うれしく思っております。
ですが、○○様には常日頃からお心遣いいただくことが多いのですから、どうぞこれからは過分なお気遣いをなさいませぬよう、お願い申し上げます。
暑さ厳しき折、どうかお身体にお気をつけてお過ごしくださいませ。
△月△日
□□ □□
お中元の断り方~お断りする際の注意点~
お断りの挨拶状は、お中元を受け取ってから
毎年のお中元が煩わしく感じていると、先手を打って「今年はいりません」と言いたくなるもの。
ですが、お中元を贈るか否かは、相手側が判断することです。
受け取る前に断ることは、「どうせ今年もくれたんでしょ?」と言うことに他なりません。
時間やお金を割いてお中元を用意して下さった、相手のご気分を害さないため、
「本年はありがとうございました。ですが来年以降は・・・」とした方が、波風を立てず上手にお断りすることができます。
ひとまずは、受け取った品のお礼を
上にも書いた通り、相手側は相手側なりに良かれと思ってお中元を用意されています。
来年以降のお中元をお断りする場合であっても、いきなり「今後はお気遣いなく」としたのでは、気分を害しかねません。
ひとまずは、お中元を用意してくれた相手の気遣いに謝意をあらわし、「これ以上のお心遣いは・・・」とお断りするのがベター。
こちらの方が、話の流れから自然と断ることができます。
お断りの言葉は率直に
せっかくお中元を送ってくださった相手に、来年以降のお辞退を伝えるのは心苦しいものです。
かといって曖昧な言い回しをすると、ただの遠慮と受け取られてしまうことも。
「お気持ちだけありがたく頂戴し、今後は辞退させていただきたく存じます」
といったようにはっきりと伝えることが大切です。
一度断ったのに、お中元が送られてきた時は?
公務員だったり
また民間でも職場の規則により、立場上受け取れない方もいらっしゃるでしょう。
(無意識のうちにやってしまいがちですが、学校の先生にお中元を贈る場合でも贈賄罪になることがあります。
詳しくはこちらをご覧ください。
→暑中見舞いの例文~親から高校の先生(子供の担任)へ送る場合は日頃の感謝を込めて~)
一度お断りしたにも関わらず、お中元が送られてきた場合は開封せずに上から重ねて包装し、断り状を添えて返送するのがベターです。
時節柄、断り状の文面は暑中見舞い、残暑見舞いを兼ねたものでもよいでしょう。
例文はこちら。
さて、このたびはご丁寧にもお中元の品を賜り、ご芳情のほど感謝にたえません。
ですが、弊社では規則により、社員個人でのご贈答は辞退させていただいております。
いただいたお品はお気持ちだけ頂戴いたしまして、はなはだ失礼とは存じますが返送させていただきました。
今後はどうぞ、過分なお気遣いはなされませぬよう、また相変わりませぬお付き合いのほど、よろしくお願い申し上げます。
時節柄、ご自愛のほどをお祈り申し上げます。
敬具
△月△日
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ありがた迷惑に感じているとはいえ、相手は時間とお金を割いてお中元を用意されています。
お中元をそのまま返送するだけでは失礼にあたりますから、必ず断り状を添えるようにしましょう。
お中元の断り方~まとめ~
最後にもう一度、お中元をお断りする際の注意点をみておきましょう。
- 断りの挨拶を送るのは、相手のお中元を受け取ってから。
今年は諦めて、来年から辞退するようにしましょう。 - お中元は相手が時間とお金を割いて用意してくれたもの。今年受け取ったものにはお礼の言葉を述べましょう。
- 曖昧な断り文句は逆効果!!遠慮と受け取られがち。お断りの言葉は率直に。
お中元を送ってくださるということは、こちらとの親交を続けたいというお相手の気持ちの表れです。
せっかくの善意を無駄にはせず、今後は気兼ねないお付き合いを続けられるといいですね。
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