高血圧や中性脂肪。
さらには白髪の改善にまで効果が期待できる、と今話題のサバ缶。
実は最近の研究でダイエットにも効果があることが分かってきたそうです。
そんなサバ缶のダイエット効果の秘密や、栄養素を美味しくいただけるご当地レシピを、早稲田大学研究員教授 矢澤 一良 先生のコメントともに紹介します。
目次
サバ缶で やせホルモン”GRP-1”が分泌される
サバ缶に含まれるEPAとDHA。
これらが、ダイエットに効果的なGRP-1というホルモンの分泌を促進してくれます。
GRP-1は満腹感をキープしたり、血糖値の上昇を抑えて中性脂肪をつきにくくしてくれたりする物質。
ダイエットには、うってつけですね。
サバ缶のDHA,EPAは、生のサバの1.3倍
サバ缶に含まれる栄養素でDHAと同じくらい有名な栄養素、それがEPAです。
EPAには内臓脂肪を減らす効果が期待できるといわれています。
サバ缶に含まれるEPAは約930mg。
生のサバでは690mgですから、およそ1.3倍です。
またDHAの含有量も同じく、生のサバの1.3倍。
DHAは脳の働きを活性化し、正常に保ってくれる物質。
矢澤先生によれば、魚をあまり食べていない人に比べ、日常的に食べていた人は認知症のリスクが1/3という研究結果もあるそうです。
なぜ缶詰にすると栄養UP?
「加熱したり、加工の過程で栄養が逃げないの?」
生のサバより缶詰の方が栄養が豊富だなんて、にわかには信じがたい話ですが・・・
実はちゃんと秘密がありました。
サバ缶の方が栄養価が高い理由は、その製造工程にあります。
サバ缶を作る際は、生のサバを缶に詰め、それを120℃に熱して調理します。
完全に密閉した状態で調理するので、栄養素は空気に触れず劣化しません。
DHA,EPAは比較的 酸化されやすい物質。
空気(酸素)に触れない状態で調理されるため、これらの栄養素がちゃんと残ってくれるわけです。
サバ缶の汁は捨てちゃダメ!!
サバ缶を開けたときに、缶の中に残ってしまう煮汁。
ちょっと生臭いですし、脂も浮いているため、口にするのをためらうかもしれませんが、捨てるのはNGです。
サバ缶の煮汁には、脳を老けさせないDHA、血管を老けさせないEPAが溶け出しているからです。
サバ缶を美味しく食べられる~栄養もしっかり摂れる!!ご当地レシピ~
サバ缶を使ったおかず
といっても、そのまま食べるくらいしか思いつきません。
ここから先は、番組で放送された、サバ缶を美味しく食べて栄養もしっかり摂れちゃう御当地レシピを見ていきましょう。
新潟県~骨強化&脂肪燃焼UP『さばサラ」~
①.蓋を開けたサバ缶に、直接マヨネーズを回し掛けます。
②.①にみじん切りにした玉ねぎ、お好みで醤油をかけて完成です
EPAは食物繊維の一種。
玉ねぎの食物繊維であるケルセチンと組み合わさることによって、脂肪燃焼効果がUPします。
また、マヨネーズの原材料は卵黄とお酢。
酢にはカルシウムの吸収を促進してくれる効果があるため、骨の強化にも役立ってくれます。
長野県~脂肪燃焼UP『根曲がり竹とサバ缶の味噌汁』~
サバ缶の汁を味噌汁の出汁に使うのがコツです。
根曲がり竹に含まれる食物繊維と、味噌に含まれるサポニンが、サバ缶の脂肪燃焼効果をさらに高めてくれます。
山形県~骨を老けさせない『ひっぱりうどん』~
山形県の郷土料理、ひっぱりうどんにサバ缶を入れたレシピです。
うどんに納豆、そしてサバ缶を入れて食べます。
サバ缶と納豆に含まれるイソフラボンによって、カルシウムの吸収がUP。
骨を丈夫にしてくれる、美味しいご当地レシピです。
同じサバ缶でも栄養価が違う?
DHAやEPAが豊富といわれているサバ缶。
ですが、同じ製造方法、メーカーでも栄養価が異なることがあるというのです。
お店で見分けるときのポイントは賞味期限。
通常、賞味期限の3年前が製造年月日となっています。
サバの旬は秋から冬にかけての時期(10~12月)。
その時期に作られたものが、一番栄養価が高いサバ缶です。
サバ缶を食べる時間帯は、朝?昼?夜?
サバ缶に含まれるEPAとDHA。
マウスを使った実験によれば、魚油を朝に摂取したグループと夜に摂取したグループで比較すると、
朝に摂取したグループの方が血液に含まれるEPA,DHAの量が多かったそうです。
サバ缶の栄養を効果的に摂るなら、朝食べるのがオススメというお話でした。