赤ちゃんの熱中症~症状と対策、気を付けてあげたい5つのポイント~


梅雨が明けて、いよいよ夏らしい天気が到来するこの時期。
実は熱中症で救急搬送される方が、一年のうちでも一番多くなる時期でもあります。

救急搬送される人のうち、7歳未満の乳幼児は0.9%とごくわずか。
ですが、大人と違って自分で動いたり、お喋りできない赤ちゃん
気づいた時には重症化していることも・・・

そこでこの記事では赤ちゃんのための熱中症の予防法と対処法についてまとめました。
私の子育て経験にもふれていますので、参考にしていただけたら(*^^*)

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赤ちゃんは熱中症になりやすい!?

 身体の特徴、生活環境からみても、赤ちゃんは大人と比べて熱中症になりやすい傾向があります。
 その理由を一つずつ見ていきましょう。

赤ちゃんは、熱しやすく冷めやすい

 こちらは、環境省による『熱中症 環境保健マニュアル』のイラスト

 身体の表面の面積を体重で割った数値が、子供は大人よりも大きくなるとされています。
 これが何を意味しているかというと、子供は周囲の気温の変化を受けやすいということ。
 ちょっと分かりにくいですから、身近なものでイメージしてみましょう。

 例えば、コーヒーに砂糖を入れた場合。
 粒の大きいザラメよりも、粉砂糖の方が早く溶けます。
 これは、表面積÷体積の比率が、ザラメよりも粉砂糖の方が大きいため。
 細かい粉砂糖の方が、周囲の環境の影響を受けやすいということですね。

 高い気温にさらされた場合、赤ちゃんは大人より小さいという体格的特徴も相まって、身体に熱が溜まりやすいのです。

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赤ちゃんは背が低い

 何を当たり前な、と思われるかもしれませんが、これも赤ちゃんが熱中症になり易い大きな理由ひとつ。

 気温が高い日にお出かけする場合は特に注意が必要です。
 というのも、地面に近いほど気温は高くなるからです。

 東京都内で観測した場合ですが、地面から150cmの場所で32.3℃のとき
 50cmの高さでは35℃、さらに5cm付近では36℃以上と観測されました(環境省 『熱中症 環境保健マニュアル』より)
 小さい子が歩いている場合、またベビーカーに乗っている場合。
 隣にいる大人と子供では、3~4℃近く気温が違ってくるのです。

 また、地面からの照り返しも無視できません。
 
 ベビーカーに乗っている赤ちゃんは大人よりも暑いことを忘れずに!!

赤ちゃんは喋れないし、動けない

 これは月齢にもよりますが、大人と比べると赤ちゃんはお喋りできませんし、動くのも苦手。
 暑いと感じても周りの人に「暑い」と伝えたり、自分で涼しいところに行ったりできません。

 お出かけした際にも、赤ちゃんだけ車の中に置き去りにしてはいけません!!

赤ちゃんが熱中症にならないための予防法

 熱中症になってからの対処法も大事ですが、それ以上に大切なのが熱中症にならないこと。

 まず、人が熱中症になってしまうメカニズムを見ていきましょう。
 詳しくはこちらの記事をご覧いただきたいのですが
熱中症の症状 頭痛や寒気を感じたら?対処法と予防法
 簡単にいえば、身体から発散される熱よりも、ため込んでしまう熱の量が多くなった場合が熱中症です。

 これを防ぐために重要なのが
涼しい場所で過ごすこと
十分な水分を摂ること
 の二つ

 屋外なら風通しのいい日陰で、屋内なら我慢せずクーラーを使いましょう。
 また、人体は汗をかくことで体温を調節します。
 汗の原料になる水分の摂取も熱中症予防には不可欠です。

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赤ちゃんが熱中症になったら?

 どんなに気を付けていても、熱中症になってしまうことも(>_<;)・゚゚
 熱中症のは3段階に分けられます。
 軽い方から順にみていきましょう。

大人の場合の詳しい症状の内容を知りたい方は、こちらをご覧ください
熱中症の症状 下痢や吐き気を感じたら?対処法と予防法

1度~素人でも対処できるレベル~

大人の場合

  • 発汗
  • 顔のほてり
  • 失神

赤ちゃんの場合

  • 機嫌が悪い
  • 泣き止まない
  • 顔が赤い
  • 汗で前髪がおでこに張り付いている
  • ミルクや母乳をいつもより、たくさん飲む
  • おしっこが少ない

対処法
 涼しい場所に移して、水分を補給しましょう。
 大人の場合はスポーツドリンクがおすすめですが、赤ちゃんには専用のベビー用イオン飲料があります。
 暑くなる時期は、買い置きしておくのもいいでしょう。

 また、水分を摂らせた場合は、時間と飲んだ量をメモしておくといいでしょう。
 いつもと比べて頻繁にミルクを欲しがったり、飲む量が増えていたら要注意です。

2度~放置しておくと危険!!早めに病院へ!!

大人の場合

  • めまい
  • 吐き気
  • 頭痛

赤ちゃんの場合

  • 体温が高い
  • 呼吸が早い元気がない

対処法
 1度の対処法に加えて、冷水で固く絞ったタオルで体を拭いてあげるのもいいでしょう。
 わきの下や太ももの付け根、首の後ろ側を冷やすのが効果的です。

 赤ちゃんが自力で水分を飲めない時は、すぐに病院へ行きましょう。

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3度~危険!!すぐに救急車を

 放置すれば命に関わる状態です。
 ただちに救急車を呼びましょう。

大人の場合

  • 発汗停止
  • 41℃を超える異常な発熱
  • 意識障害

赤ちゃんの場合

  • 体温が異常に高い
  • 呼びかけに答えない
  • 体温が高いのに汗をかいていない
  • けいれんを起こしている

対処法
 ただちに救急車を呼びましょう。
 また救急車が到着するまでの間は、水で濡らした冷たいタオルで体を冷やしましょう。
 冷やす場所はわきの下や太ももの付け根、首です。

 意識がない場合や、もうろうとしている場合は水分補給は控えた方がいいでしょう。
 上手く飲み込めず、液体をのどに詰まらせてしまうと窒息のおそれもあるからです。

親御さんもご注意を!

 意外と盲点なのが、親御さんご自身の体調です。
 赤ちゃんを気にかけるあまり、自分のことはおろそかになりがち。
 ですが、親御さんが倒れてしまっては、赤ちゃんも大変です。

 赤ちゃんだけでなく、ご自身の水分補給にもお気をつけて。
 大人向けのドリンクはご家庭で作ることもできます。
 こちらにレシピもまとめましたので、ぜひぜひ参考にしてみてくださいね(*^^*)
 →熱中症対策の飲み物を手作りしよう!!20円で作れるドリンクと、炎天下でも温くならない冷やし方

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赤ちゃんのための熱中症対策~症状別の対処法と予防法のまとめ~

 色々書いてきましたので、最後にもう一度
 赤ちゃんのための熱中症対策について、おさらいしておきましょう。

  • 熱中症は予防が大事。涼しいところで、こまめな水分補給を。
  • 赤ちゃんは気温の変化に敏感。周りの大人が気を付けてあげましょう。
  • 顔が赤かったり、おでこが汗ばんでいたら要注意。
  • 自力で水分を飲めない場合はすぐに病院へ
  • 親御さんの身体も大事!!お母さん、お父さんも水分補給をしっかりと

 
 熱中症で救急搬送された人のうち、4割近くが自宅で発症しています(消防庁『熱中症予防リーフレット』より)
 暑いと思った時は無理せずクーラーを使いましょう。
 ちなみに、私は子供が小さいときは図書館を愛用していました。
 オムツ替え台や授乳室もありますし、何より無料なのが魅力的。

 ますます暑くなってくるこれからの時期
 赤ちゃんの体調に気を付けながら、楽しく過ごせたらいいですね。

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