高血糖の主な原因といえば食べ過ぎや甘いもの、運動不足。
ところが、禁煙の研究で食べすぎや糖分の摂りすぎとは全く違う、第2の原因が明らかになってきたそうです。
この記事では、新たな高血糖の原因と、横浜市立大学大学院 主任教授の中島 淳 先生のコメントを紹介します。
高血糖の第2の原因は「小腸」に
研究によれば、この「高血糖の第2の原因」は高齢者の15%が抱えているんだとか。
中島先生によれば、高血糖の第2の原因は小腸にあるそうです。
その第2の原因とは、小腸で発生するガス。
小腸のガスの主な成分は、メタンガスや水素、においの原因となる硫黄化合物などです。
これらのガスが小腸で大量に発生すると小腸が膨れ上がり、小腸の壁が傷ついてしまいます。
すると、その傷口から腸内の毒素が血液に侵入。
その毒素が、血糖値を下げるインスリンの働きを低下させてしまうため、血糖値が上がると考えられているそうです。
ガスを発生させているのは、腸の中にいる腸内細菌。
腸内細菌は入ってきた食べ物を栄養として増えますが、その食べ物をエサにした時にガスが発生します。
通常、食べ物を運ぶスピードの速い小腸には、腸内細菌はあまりいません。
そのため、健康であれば小腸内では最近は繁殖しにくくガスは発生しません。
ところが、加齢やストレスで小腸の動きが鈍くなると、食べ物が停滞。
その食べ物をエサにして最近が過剰繁殖し、小腸内でガスが発生してしまうわけです。
「第2の原因」が潜んでる?簡単な確認方法
第2の原因を抱えているか調べる方法は意外と簡単。
患者さんの呼気を採取し、そのなかに おならの成分が入っている人は、高血糖を悪化させている可能性があるそうです。
健康な状態だと小腸の太さは、食べ物が入っていない状態で2cmほど。
ところが、小腸の中に病的なまでの大量のガスが溜まると、小腸はパンパンに。
正常な働きが出来なくなります。
こうなると、ガスは体内に吸収され、呼気に混じって出てくるというわけです。
番組で検証したところ、血糖値が気になる高齢者のうち、注意が必要な正常高値以上(100以上)の方が7人中6人。
その6人のうち、4人の方の呼気から基準値を超える「おなら成分」が検出されました。
小腸のガスを減らす2つのポイント
小腸のガスを減らす2つのポイントは
①.間食を控える
②.食事と食事の間隔をあける
の2つです。
腸内細菌はエサ無しでは生きられません。
間食などで2~3時間おきに食事を繰り返すと、小腸内の細菌に絶えずエサを与えることに。
大量のガスが発生してしまいます。
逆に、食事と食事の時間を空けることで最近を減らすことができます。
中島先生によると、食事と食事の時間を8時間以上空けると小腸の動きが活発になり、腸内細菌の減少が期待できるそうです。
番組内で検証実験に参加された高齢者さんは、5日間で呼気に含まれるガスが基準値以下に下がりました。
血糖値が気になる方は、小腸のガスを疑ってみてもいいかもしれませんね。
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