8月後半
夏バテなどから、血管が弱っている時期でもあります。
そんな今こそ食べたい野菜がトマト。
血管をサビつかせないリコピン。
そして、2000年以降の研究で分かってきた、動脈硬化を防ぐ栄養素エスクレオサイドA。
番組で放送された、2大栄養素を正しく摂れるトマトの食べ方を紹介します。
目次
血管をサビさせないリコピン
人の血管を伸ばすと、その長さは地球2周半分の10万キロ。
一部が傷つくと全体が老化してしまうため、血管全体をいかにしなやかに保つかが重要になってきます。
そのためには、トマトを朝食に食べると良いそうです。
体内の血管は、紫外線やストレスによって硬くなります。
特に、老化とともに酸化が進み、機能が低下します。
トマトに含まれるリコピンは、酸化を防ぎ、血管を若返らせてくれる効果が。
さらに、血中の善玉コレステロールを増やし、血管の詰まりを防いでくれる効果もあります。
リコピンはどこにある?
リコピンはトマトの中でも表面、赤い皮のところ多く含まれています。
赤いトマトに関しては、成熟して赤くなればなるほどリコピンの含有量は増えます。
また、トマトは朝食に食べると、リコピンを効率よく摂取できます。
これは睡眠中は飢餓状態なため、空腹のときに食べると栄養素の吸収率がUPするため。
リコピンの吸収率を上げる調理法
リコピンを効率よく食べるには加熱調理がオススメ。
トマトを加熱することで水分が飛び、リコピンの吸収率が、およそ1.4倍アップするそうです。
さらに良いのが、オリーブオイルをかける食べ方。
リコピンは油に溶けやすいため、吸収率が1.6倍も上がります。
ニンニクや玉ねぎなど、ユリ科の野菜を加えると、さらに吸収率が上がる研究結果もあるそうです。
けれど、朝からニンニクやオリーブオイルはちょっと・・・
そんな人にオススメなのが、トマト入りスクランブルエッグです。
溶いた卵に角切りのトマトを入れ、あとは普通のスクランブルエッグと同じように調理するだけ。
卵にも油が含まれているので、リコピンの吸収率がアップ。
またトマトに不足するたんぱく質を補ってくれる、嬉しいメニューです。
トマトが苦手な人は?
生のトマトが苦手な人にオススメなのがドライトマト。
生のトマトの95%は水ですが、リコピンはドライトマトでも分解しません。
またトマトジュースでも、リコピンは上手に摂取できます。
ちなみに、1日に摂ったほうがいいリコピンの量は、トマトで換算すると2個半。
トマトジュースだと160ml。
トマトケチャップだと、大さじ4杯くらいです。
動脈硬化を予防してくれる、エスクレオサイドA
トマトにしか入っていない、驚きの栄養素。
それが、2003年に世界で初めて発見されたエスクレオサイドAと呼ばれる成分です。
動脈硬化を予防してくれる栄養素で、現在でも研究が続けられているそうです。
動脈硬化とは血管の中に脂肪が溜まり、血液が詰まってしまう症状。
放っておくと、脳梗塞や心筋梗塞を引き起こしてしまいます。
エスクレオサイドAは血管内の脂肪の代謝を改善し、動脈硬化を予防してくれるそうです。
ちなみに、エスクレオサイドAはミニトマトにも含まれています。
摂取量の目安は、ミニトマトで1日2,3個がオススメです。
毎日、少しずつ摂取するのがコツです。
エスクレオサイドAを効率よく摂取するには?
リコピンと違って無色透明のエスクレオサイドA。
皮やゼリー状の部分など、トマト全体に満遍なく含まれているそうです。
エスクレオサイドAを摂取するときに注意しなければならないのは、加熱調理がNGなこと。
エスクレオサイドAは80℃程度が限度、それ以上になると分解してしまいます。
市販のトマトジュースなどは、100℃近くで加熱殺菌されているのでエスクレオサイドAはほとんど含まれていないそうです。
エスクレオサイドAとリコピンを、どちらも摂れるレシピ
加熱調理がオススメのリコピンと、加熱すると分解してしまうエスクレオサイドA。
どちらも上手に摂れるのが、冷凍したトマトをすりおろして素麺と合わせて食べるメニューです。
トマトをすり下ろすことで細胞壁が壊れるため、より効率よく栄養素を吸収できます。