近頃『茶色い炭水化物』なんて呼ばれることの増えてきた、玄米やもち麦。
実は、血糖値の上昇を抑える働きがあるそうです。
この記事では、血糖値の抑える働きのある食べ物と、逆に急上昇させてしまう食べ物
さらに、番組に出演された、『その調理、9割の栄養捨ててます!』の著者、管理栄養士の赤石 定典 先生のコメントを紹介します。
目次
茶色い炭水化物ってなんのこと
茶色い炭水化物とは精製されていない炭水化物のこと
玄米,もち麦,胚芽パン,ライ麦パンなどが代表です。
普段見かけるお米は、玄米の表面を削ったもの。
白米は精製された白い炭水化物です。
茶色い炭水化物はどうして血糖値が上がりにくいの?
管理栄養士の赤石 定典 先生によれば、食物繊維が多いのが茶色い炭水化物の特徴。
炭水化物といえば糖質が多いイメージですが、食物繊維がその糖質の吸収を穏やかにしてくれるため血糖値の急上昇を抑えてくれます。
また茶色い炭水化物にはマグネシウムも豊富。
玄米のマグネシウム含有量は、白米のおよそ7倍もあります。
マグネシウムにはインスリンの働きと分泌を活性化させる効果も期待できます。
日本人で太っていなくても二型糖尿病の人の場合、
その原因の多くはマグネシウム不足にあるそうです。
他にも、血糖値が上がりにくい食材の一つが高野豆腐です。
近年の研究で、高野豆腐に含まれるレジスタントプロテインというたんぱく質が血糖値の上昇を抑える働きがあることが分かってきました。
普通の豆腐にはない、高野豆腐で摂ることのできる栄養素です。
このレジスタントプロテイン
5月3日放送の『得する人損する人』では、蕎麦の実にも豊富と紹介されていました。
ダイエットにも効果的な『そばの実の長芋とろろがけ』のレシピは、こちらをご覧ください。
→1か月で-8キロ!! 『そばの実の長芋とろろがけ』のレシピ(作り方)
他にも、無糖のヨーグルトをが効果的という見解もあります。
(番組では、出演された医師団7名のうち、5人の先生がこの見解に肯定的でした)
ヨーグルトを食べると、インスリンの分泌を促す物質が腸から出る、というのがその理由です。
8月14日に放送された、『たけしの家庭の医学』でも、ヨーグルトに含まれるホエイが高血糖予防に効果的と紹介されていました。
詳しくはこちらをご覧ください。
→ヨーグルトで高血糖の予防・改善~たけしの家庭の医学~
逆に血糖値が上がりやすい食材は?
GI値の高い食材~ジャガイモ~
血糖値が上がりやすい食材の代表格がじゃがいも
血糖値の上がりやすさを示す数値
GI値が90と、血糖値が上がりやすい食品の一つなんです。
(ちなみに白米は88,カボチャは65,キャベツは26となっています)
アメリカの研究では、ジャガイモを毎日食べる人は、週に1回未満しか食べない人と比べて2型糖尿病の発症率が33%高かったそうです。
おかずとご飯が一緒~丼もの~
他にも血糖値が上がりやすいのが、丼もの。
おかずとご飯が一緒になっている丼ものは、自然と早食いしてしまいがち。
早食いすると、急激に血糖値が上昇する血糖値スパイクを引き起こしてしまいます。
丼ものでも、ご飯を冷ましてから食べると血糖値を抑えることが出来ます(あまり美味しくなさそうですが(・・;)
ご飯は冷えるとレジスタントスターチという消化されにくいデンプンに変化。
ゆっくり消化されるので、血糖値が上がりにくくなります。
熱中症予防には効果的だけど・・・~スポーツドリンク~
特に猛暑だった今年の夏。
循環器科の池谷 敏郎 先生によると、熱中症対策にスポーツドリンクは大いに貢献した一方で、患者さんの血糖値が軒並み悪くなっていたそうです。
スポーツドリンクには想像以上に糖質が含まれているそうです。
具体的には500ccの中に糖分が33.5g。
これはスティックシュガーに換算すると11本分にあたります。
熱中症予防に良かれと思っても、これだけのものを2,3本飲むと血糖には非常に悪い影響を与えてしまいます。
そのため、血糖値が上がりやすい人は飲みすぎに注意とのことでした。